主な痔の原因
便秘・下痢 | |
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便秘になると長い時間いきんで肛門に圧迫と刺激を与えうっ血します。 また無理に硬い便を出すと肛門を傷つけてしまいます。 下痢になると、勢いよく出るので肛門に負担がかかったり下痢便が歯状線の小さなくぼみに入り込み痔ろうの原因になります。 |
妊娠・出産 | |
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妊娠時、子宮と腹圧により門脈系が圧迫され、うっ血をおこします。 出産時には、排便時の何十倍もの力でいきむのでうっ血がひどくなります。 |
香辛料やアルコールのとりすぎ | |
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香辛料の大部分は体内に吸収されず便に混じるので肛門を刺激します。 アルコールを大量に摂取すると下痢を起こしやすくなります。 |
その他にも…
痔が起こる原因
人間の身体の中で最も細い血管の集まる場所が「眼」と「肛門」です。
これは精密な動きを必要とする場所に共通する事で、微妙な筋肉や組織の動きがそれら無数の血管の束、「静脈叢(じょうみゃくそう)」によって調節されています。
言い換えれば、精密であるが故に多大な刺激には弱く、細い血管が集中しているからこそ血管につまりも生じ易くなります。
結果、生じた「うっ血」や「血栓(血のつまり)」を「痔」と呼ぶわけです。
- うっ血により肛門括約筋が硬くなると・・・「肛門裂肛」(切れ痔)
- うっ血により肛門周囲が熱っぽく腫れると・・・「肛門周囲炎」
- 血管につまり(血栓)が生じると・・・「痔核」(いぼ痔)
- うっ血により荒れた直腸粘膜に細菌感染を起こすと・・・「肛門周囲膿瘍」「痔ろう」
となるわけです。
痔になる人とならない人の違い
痔のきっかけになる要因は様々ですが、不思議に同じような生活をしていても繰り返し痔になる方と、生涯を通じて一度もならない方とがいます。
そう考えると、便秘だ、疲れだ、冷えだというような事はあくまできっかけに過ぎず、
実際に痔の症状が「出る方」と「出ない方」との違いはその方の持つ血液の流れの良し悪しの差であり、無理をしていても血行の良い方は症状が現れ難く、
逆に根本的に血行のあまり良くない方は少々の無理でもすぐに症状が出てしまうという事になるのです。
今回初めて「痔」になったという方も、「痔」は大変くせになり易いので、注意しましょう。